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~ 世界中の人々がトイレを使えるように ~

スマイルトイレプロジェクト

衛生環境改善による笑顔あふれるまちづくり

2016年よりケニア西部ホーマベイ県カボンド地区で地域主体のトイレ建設による衛生環境の改善を目指し、スマイルトイレプロジェクトを実施しています。

CLTS(Community Led Total Sanitation)手法を用いた環境意識の向上とトイレ建設

衛生意識を向上させた住民が自ら行うトイレ建設

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CLTSでは、コミュニティが中心となって現地で調達可能な資材を用い、トイレを建設します。より快適なトイレ建設をできるよう、試行錯誤を繰り返しながら、現在はコンクリートの床スラブを使用し、消臭や虫よけのための蓋をつけるという形になりました。

無尽講(頼母子講)による負担軽減

住民達が自らトイレを作るための支援

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ホーマベイ県では一日1ドル以下で暮らす人々の割合は44%にのぼります。主に農業に従事し、現金収入も多くない住民達にとって、トイレ建設の費用も大きな負担になります。そこで、グループを作り、無尽講(頼母子講)というマイクロファイナンスの手法を取り入れることにより、1人1人に一度に大きな負担がかかることなくトイレを建設できるようになりました。トイレのコンクリートの床スラブの費用2,500Ksh(ケニアシリング)を5人で月500Kshずつ出し合えば、5ヶ月後には全ての家庭にコンクリートの床スラブを使ったトイレが建設されることになります。

コンポストによる所得向上

トイレ建設をするための住民達の所得向上支援

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住民達のほとんどが農業に従事しているため、農業技術と生産性を向上させることが所得の向上につながります。そのため、現地の有用微生物を培養し、それを使用したコンポスト生産に取り組んでいます。現在は、農業専門家の指導のもと、試験農場でケニアでよく栽培されるトマトやケールとなどの野菜を住民達と協力しながら栽培しています。

衛生的なトイレでコミュニティが発展

トイレは衛生環境の改善だけでなく人々の未来を育みます。衛生的なトイレがあれば、トイレがないことで抱えている不安や負担をなくし、安心して日々を暮らせるようになります。子ども達もすくすくと育ち、それぞれが思い描く道を進んでいくことで、コミュニティは発展していきます。日本ハビタット協会はトイレ建設事業を通じて、人々が安全で安心して暮らせるまちづくりを進めていきます。

ムンザツィ学校でのトイレ建設

ケニア西部のムンザツィ学校にて給水設備、トイレの建設を行いました。
この建設には、日本ハビタット協会の支援に併せ、生徒の親達が資金を出し合い、工事には村人を雇用するだけでなく、生徒達も参加しました。男子生徒だけでなく女子生徒も重いレンガや砂を運ぶのを積極的に手伝いました。大人だけでなく子どもも参加するハビタットらしいコミュニティづくりとなりました。

2015年 男子トイレ完成

2015年にムンザツィ中学校の男子トイレと水浴び場が完成しました。トイレだけでなく水浴び場もできたことで、手や体を洗えるようになりました。また、衛生教育を通して、トイレの後に手を洗うだけで病気になるリスクを半分に減らすことができると知った生徒達は、きちんと手洗いをするようになりました。

2016年 女子トイレ完成

2016年にはムンザツィ中学校の女子トイレが完成しました。女子生徒にとって清潔なトイレはなくてはならないものです。特に生理をむかえた子は、トイレがないと学校を休まざるをえなくなります。定期的に学校を休むうちに、次第に勉強についていけなくなり、最終的に学校をやめてしまいます。つまり、トイレがないということは、子どもから学ぶ機会も奪ってしまいます。女子トイレが完成すると、トイレがなくて休みがちだった女子生徒も安心して学校に通えるようになり、勉強に励みながら楽しい学校生活を送れます。学校で多くのことを学ぶことで、より良い未来への道を歩んでいけるようになります。

2017年 小学校の給水設備、手洗い場完成

2017年に隣接するムンザツィ小学校の給水設備と手洗い場が完成しました。これにより、中学校だけでなく小学校でも清潔な水が使用できるようになりました。子ども達は手洗い場をし、手洗いを習慣化することで、病気になるリスクを減らすことができます。

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空飛ぶトイレ

日本ハビタット協会副会長のマリ・クリスティーヌです。
みなさん「空飛ぶトイレ」をご存知ですか?空を飛ぶといっても飛行機のトイレのことではありません。
2001年にアフリカに行った時、ケニアで100万人が住む世界最大のスラム「キベラスラム」を訪問しました。地面のあちこちが泥だらけで、滑って転ばないようにしっかりと足元を見て歩いていた私に、案内してくださった方が「上を見ながら歩いてください」と声をかけてくれました。理由を聞いてみると、スラムの家々にはトイレがないので、部屋の中でビニール袋に用を足して縛り、それを窓から飛ばす「フライイングトイレ」がよく飛んでいるとのこと。驚いてしまいました。
幸い私は「フライイングトイレ」にぶつかることはなかったのですが、スラムの暮らしの大変さをしっかりと認識することが出来ました。その後、2011年にもキベラを訪問しましたが、そこでは日本の援助で大きな共同トイレが出来ていました。トイレの2階が台所になっていて、排せつ物を腐敗させてできるメタンガスを利用して料理を作れるという、エコで画期的なものでした。素晴らしいトイレですが、スラムのすべての人が利用するには数が足りません。トイレを設置することは、病気にかかる子どもや、学校をやめざるを得なくなってしまう子どもたちを減らしていくことにつながります。一刻も早く「空飛ぶトイレ」がこの地球上に存在しない世の中を作りだしていきたいです。


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